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2017 年 3 月 24 日

《高校生による》グランシップ文化講座『人口問題から未来を発明する』開催レポート①

今回の文化情報スタッフブログは特別版

3月19日、20日に行われたグランシップ文化講座『人口問題から未来を発明する』に参加した高校生の開催レポートを全4回にわたり、お届けします!

第一回の今回は 静岡県立吉原高等学校 広報部新聞班 に執筆いただきました。

人口問題から未来を発明する開催レポート

第一回 「人口問題の由来と本質」

静岡県立吉原高等学校 広報部新聞班

第一回講座では「人口問題の由来と本質」というテーマのもと、静岡県立大学学長、鬼頭宏先生が講話をしてくださった。

「幅広い世代の人に人口問題を語る鬼頭先生」

講義では、2010年のピーク以降、減少傾向にある国内総人口に視点が置かれ、人口の減少は私たちにとって悪いことなのか、それを生み出している現状こそが問題なのではないだろうか、という鬼頭先生の考えに基づき、これまでとは異なる視点から人口問題について考えることとなった。

ここで、国内の人口減少に大きく関わっているとして取り上げられた問題が、少子高齢問題だ。少子高齢「問題」というが、長生きができるようになったこと自体はむしろ喜ばしい事であり、医療の発達の証である。しかし、40年後には2.5人に一人が高齢者であると予測され、年金問題など誰がこれからの高齢者を支えていくのかといった問題が起こる。

また、東北地方や九州の一部の地域では、2040年までに2039歳までの女性が50%以上減少すると予測されており、このような事象が出生率を下げ、人口減少につながっていると考えられる。

こうした問題について、鬼頭先生は日本の少子化を起こるべきして起こった必然的なものだという考え方を示した。出生率の低下はいわば国家が豊かであるからこそであり、人口爆発による資源・環境問題の深刻化による静止人口実現への取り組みが、「子宝」という概念を無くしてしまったこと、また家族制度の変化によって生まれた出産に対する抑制意識などが少子化へ繋がっているのだ。

世界的に見ても先進国を中心に少子化が進んでいる。特に1974年の第一次石油危機や国連世界人口会議を背景とした70年代半ば以降の出生率の低下は著しい。こうした事象がきっかけで「静止人口」の実現を世界的に目指したものの、その後予想される人口減少の流れをどのように止めるかのシナリオを考えていなかったがために、現在も減少が続いているのだという。

また、歴史人口学を専門とする鬼頭先生ならではの、歴史的観点から人口減少を考えると、人口変化と文明システムには大きな関係がある。江戸時代に新たに生み出された技術は、やがて明治の文明となりそれらは現在の遺産として残されている。こうした新しい文明システムの転換が、人口増加へつながり、人口圧力が強まった結果、環境汚染や資源の枯渇が起こり、死亡率の上昇、出生率の低下を招く。歴史的に見るとこれらのサイクルが繰り返されているそうだ。

鬼頭先生は未来を発明するためには超高齢化社会や人口縮小社会への適応、また所得だけでなくそれぞれが幸せに生きる幸福度による豊かさなどの実現、つまり「21世紀文明をデザインする」ことが必要であるという。

最後に、鬼頭先生は私たちに、これからどんな社会を作りたいか、2060年の日本をどんな社会にしたいと思うかを自分で見出すことが未来を発明することだとおっしゃった。

2060年、私は60歳を迎えてもなお、現役で働いているのだろう。

遠い先のことだがいずれやってくる未来がどうあってほしいのか具体的に考えるよい機会となった。

静岡県立吉原高等学校 広報部新聞班のみなさん、ありがとうございました!

次回は明日の更新予定、ランチセッションについて富士市立高等学校 報道部に執筆いただいたブログを掲載します!お楽しみに!


Filed under: グランシップ文化講座 — admin @ 9:12 PM
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