ささえる、つなげる、創造する ふじのくに文化情報センター

2019 年 7 月 24 日

K’s pro.公演 Vol.22 青い目をした猫 blue eyes cat

年に1度、静かにワクワク楽しみな日なのです。

7月20日、21日 静岡県舞台芸術公園 野外劇場「有度」で行われたコンテンポラリーダンスチームK’s pro.公演。
 
今年のK’sは違った!完全オリジナルの舞台作品でした。

森本京子扮する青い目をしたブラウン&ホワイトの猫が広場にやって来た「平成大サーカス」の仲間に入ります。
サーカス団の出し物は、平成の時代におきた世界での出来事、社会現象をダンスシーンてんこ盛りで振り返ります。
K’sのメンバーも、フレッシュな若い血が加わり、初々しさ、みずみずしさが感じ取れました。
出し物のジュリアナ、ルーズソックス、ガングロ・・・若いメンバーの中には知らない子もいたんじゃないかな?
でも、そこは先輩ダンサー、ベテランダンサーが若手にしっかり背中を見せたダンスを披露!更に二日目のジュリアナでは、観客をステージに釣り上げ、森本バレエ代表の森本エリコ先生もバブリーダンスで登場し、ステージは最高潮に!!
僕は「もう死んでもいい!!!」と思いました。
平成という時間で進行していく縦軸と、空間の横軸で繰り広げられる舞台世界で猫(森本京子)は、僕達は何を見たのか?何を感じ取ったのだろう・・・
平成元年はベルリンの壁の崩壊、日本はバブル経済の崩壊、90年代に多くの人達が抱いていた世紀末への不安と恐怖。
「失われた10年」と呼ばれた不況の時代、阪神・淡路大震災、アメリカでの同時多発テロ、東日本大震災。
けっして忘れない、忘れてはいけないこれらの出来事を、緑に囲まれた「有度」のスクリーンに映し出されていく。美しかった・・・
白のエレアコで出演したゲストのヴァイオリン奏者・中西俊博さん、その場でリヴァーブ、ディレイ、コーラスの空間系のエフェクトで舞台上の空間サウンドを構築していく演奏は見事としか言わざるを得ない。
中西さんも、アナログからデジタルへ移項するど真ん中にいた人で、楽器の表現方法も劇的に変化していく様を観てきたのではないでしょうか。
中西さんのサウンド・スケープに応えるゲスト・ダンサーの西川 卓さんもまた素晴らしいダンスを披露しました!
Anything Goesでは、陽気に心から楽しく踊る姿は完全に「音楽」に成っていましたし、不安、恐怖、怖れ、闇を象徴するサウンドでは、完全に「音」に成っていましたね。無音で始まるシーンでは京子先生と息の合った卓越な技で観客の皆さんを魅了していました。
僕が観てきたK’sの作品で、今回の西川さんのダンスがベストだったと思いましたね!
「ボレロ」と言えば、シルヴィ・ギエム。
シルヴィ・ギエムと言えば「ボレロ」~という図式が僕の中にはあるのですが、舞台、芸術の分野で、東日本大震災にいち早く反応したのがシルヴィ・ギエムだ。
2011年10月、シルヴィ・ギエムは日本で公演している。
HOPE JAPAN TOURである。親日家としても知られるギエム。
復興~「ボレロ」は、必然で自然な流れだったのかもしれない。
森本京子を筆頭に、力強く、前向きで、エネルギーが徐々に満ちあふれていく!チームが一つなるって、強くて美しい!!
舞台芸術野外劇場「有度」の創世記から平成の時代を同時進行で静岡のコンテンポラリーダンスを牽引し続けているK’s pro.
京子先生がこれまでに培ってきた舞踏人生と、芸術家としての揺るぎない姿勢が全体を通じて感じ取ることができました。
この日、舞台芸術野外劇場「有度」は、ビューティフル・ハーモニーになった!
文化情報サポーター K.S
Filed under: 未分類 — admin @ 4:18 PM
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