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第3回 猛暑忘れ「イ・マエストリ」と「グランシップ音楽の広場」に感動

更新日時2010.10.16

この夏、強烈な印象を残したのは、お隣の韓国から来た「イ・マエストリ」(7月20日浜松アクトシティ中ホール)でした。ホントに度肝を抜かれました。なにしろオペラの本場で活躍する60人の男性歌手たち(韓国人男性ばかり)で結成されたヴォイス・オーケストラ。その迫力は普通じゃなく、ホールを揺るがしました。タンホイザーの「巡礼の合唱」やトゥーランドットの「誰も寝てはならぬ」など珠玉のオペラ名曲にしびれ、韓国民謡「アリラン」や日本の唱歌「浜辺の歌」「ふるさと」のやわらかな調べに心の底から感動。満員の聴衆の熱い拍手に、延々とアンコールに応える優しさで、日韓の友好が大いに盛り上がった浜松の一夜でした。

さて、次は8月1日、今年で3回目、グランシップ恒例行事「音楽の広場」。小学生からお年寄りまで楽しめる企画はいいですね。夏休みに自然の中で過ごすキャンプ体験は、どんな栄養食品よりも子どもの心と身体を成長させます。夏休みに聴く音楽もそうです。ゲームやテレビは日常だけどナマ音楽は非日常。別世界に身を置くことって大切ですね。心の成長ホルモンです。

この日は33度を超す猛暑日でしたが、大ホール「海」は小学生や中学生の笑顔が溢れていました。これから何が始まるのかワクワクしています。オーケストラはなんと300人。静岡ゆかりのプロとアマの音楽家たちが年に一度集まる「グランシップ音楽の広場オーケストラ」。平土間いっぱい360度展開する超大編成オケの真ん中で、指揮者の広上淳一があっち向いたり、こっち向いたり、飛び跳ねて(それでなければ後方の奏者から見えない)物凄い音を引き出していました。

木下美穂子と佐野成宏の「歌に生き、恋に生き」「星は光りぬ」「オーソレミオ」、200名の大合唱を混じえたヴェルディ「乾杯の歌」、大谷康子の「チゴイネルワイゼン」、マーラー「巨人」の大音響。富士山静岡空港と繋がった札幌、金沢、福岡、熊本、鹿児島、那覇など各都市のオケのコンサートマスターが競演する試みも斬新で、おとみち2010ダンスクルーの演技も爽やかでした。年々新しい演出を加える構成力に脱帽です。子どもたちは大満足の様子。中には、すやすや眠っている子もいましたが、それもまたいいこと。

前半のプログラムではNHK大河ドラマ「赤穂浪士」、「篤姫」と「龍馬伝」のテーマ曲を演奏しました。広上さんの指揮で聞くとクラシックそのもの。テレビドラマの音楽も100年後にはJシュトラウスと同列に並ぶのかな、などと思いながら楽しいひと時を過ごしました。プログラムの最後は恒例、演奏者と客席が一体となった「不尽の山を望る歌」の大合唱。みんなしっかり歌えています、静岡の聴衆はさすが。

帰りの東静岡駅のホーム。60代のおばさんグループ5,6人が「ヨカッタわー」「感動したネー」とワイワイガヤガヤ。「来年も来ようね」。

プロフィール

斉藤行雄 株式会社谷島屋代表取締役 浜松商工会議所副会頭
便利さ一辺倒のデジタル化の中で、さまざまな感覚を働かせて楽しむ「紙の本」の文化を残すことの大切さを痛感しています。

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