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第9回 絵と言葉の一研究「わかりやすい」デザインを考える

更新日時2016.02.05

絵と言葉の一研究 「わかりやすい」デザインを考える
本のタイトル
絵と言葉の一研究「わかりやすい」デザインを考える
著作者
寄藤文平
出版・発行
美術出版社
発行年月日
2012年12月30日
本体価格
本体1,890円(税別)

「わかりやすく伝える」ということ

デザインの世界に息苦しさを感じ、デザイナーをやめようかと考えた寄藤氏が、自問自答しながらまとめた「自分用のノート」といった体裁だが、「正直、デザインがわからなくなってきた」読者の頭の中をも整理してくれる一冊。私も、デザインのアイディアに行き詰った時はこの本を読むことにしている。

寄藤氏によれば、水素と酸素が結合すると水素とも酸素とも違うまったく別の性質のものになるように、絵と言葉がきちんと結びつくと、絵でも言葉でもない「なんか変なもの」になるのだそうだ。ひとに伝えようとするとき、絵だけ、言葉だけでは伝えにくいとき、絵と言葉がきちんと組み合わさった「なんか変なもの」はその微妙な世界感で、なぜか確かにごく自然に目にはいりこみ、心に届く。

圧巻だったのは、赤瀬川原平『千利休 無言の前衛』(岩波新書)の装丁のプロトタイプの公開で、寄藤氏の31種類ものアイディアは、デザインが仕上がっていくときの頭の中の様子を、まさに絵と言葉で知らしめてくれる。網羅されたアイディアの数々は、私の頭中に立ちこめた雲を晴らしてくれる。

「わかりやすく伝える」ということの中には、「その素晴らしさを伝えたい」という気持ちが含まれており、「わかりやすさ」を考えることは「どうしたら人間は活き活きと考え続けることができるのか」を考えることなのだとある。まさにこの著書は、「わかりやすいデザイン」を絵と言葉のきちんと組み合わさった「なんか変なもの」で、わかりやすく伝えてくれるおすすめの一冊である。

[ プロフィール ]
拜田真直(はいだますぐ)
1989年生まれ、浜松市出身。大学と大学院でプロダクトデザインを学び、現在は浜松市鴨江アートセンターのスタッフ。鴨江アートセンターで開催するワークショップ等のフライヤーを作成している他、3Dプリンターを使用したワークショップを考案、実施している。

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