ささえる、つなげる、創造する ふじのくに文化情報センター

ホーム > 支える人を支えるリレー > 第4回 “Culture 4 You”―文化を守る、伝える、創る、広げる―

第4回 “Culture 4 You”―文化を守る、伝える、創る、広げる―

更新日時2016.03.28


NPO法人伊豆学研究会は平成17年に任意団体として発足、22年にNPO法人の認証を受け、昨年、設立10周年行事を行った。当初は、文化財の保護活動から始まり、現在では、会員150名に及ぶ団体に成長した。活動も多岐に亘り、文化財保護を中心に、自然環境保全、まちづくり、福祉、国際交流などの事業を行っている。これら事業を行うことにより、地域活性化に寄与したいと考え、相談を受けるたびに活動が広がっている。

こうした中で、近年の大きな活動を紹介したい。平成27年に松崎町にある静岡県指定文化財である築300年のナマコ壁を持つ古民家を、静岡市のNPO法人くらしまち継承機構と共同取得したことがその1つである。当地の特徴が顕著であるということで指定された依田家住宅を、今後、松崎町の財産として活用し、残していく活動を広げたい。


2つ目の大きな柱は、自然環境保全である。一般的に、この運動の多くは間伐、植林といったものが認識されている。当法人は、地産材を活用して作品を制作し、森林資源の価値を知ってもらう活動を行っている。このような活動が自然保護につながると考えてくれる助成団体がないのが残念であるが、信念を持って続けていきたい。作家が増えることで、森林資源が有効に活用され林業が盛んになることを願っている。28年は木工作家を公募し、第6回伊豆番匠展を松崎町依田家住宅で開催する。

3つ目は、コミュニティスペース「いちごすてーしょん」の運営である。気軽に立ち寄れる地域の縁側として、1日平均20名程度の利用がある。誰でも利用できるので、小中学生と高齢者との交流の場ともなることもあり、いつでも新たな出会いの場ともなっている。買物の行き帰りの休憩場所でもある。ここでは、退職し家庭菜園を始めたが生産物を配りきれないという人が、それを求めている人に安価で渡す場でもあり、生産者の意欲を高めることができる。講座や教室を開催したい人に貸しスペースとして利用してもらうことも多い。この場合、毎月、回覧板等で配信している「いちごすてーしょん通信」によって広報するので、公民館ではできないような小規模の様々な講座が開かれている。

最後に、当法人の中心的な事業である文化財調査であるが、近年は調査依頼が多く、静岡大学人文学部の協力を得たり、地域の若い世代も調査に参加してもらったりする機会が増えている。調査費の不足から、調査量に対して調査員の絶対量が少ないのは否めないが、建物ばかりでなく地域の文化財を後世へ伝えるために欠かせない調査である。自治体等に働きかけ、予算の確保をはかり、少しでも件数を増やしていきたい。韮山反射炉が世界遺産に登録され、役割を終えた反射炉応援団の後継団体「反射炉を愛する会」の事務局を引受けることを含め、地域の文化を守る拠点となるように今後も活動を進めていきたい。

プロフィール

橋本敬之(はしもと たかゆき)
特定非営利活動法人伊豆学研究会理事長、公益財団法人江川文庫学芸員、伊豆の国市文化財保護審議委員長、伊豆市文化財審議委員等。専門は日本近世史。『幕末の知られざる巨人 江川英龍』(カドカワSSC新書)、共著『幕末の産業革命 韮山反射炉〜伊豆韮山代官 江川太郎左衛門の挑戦〜 』(しずおかの文化新書17)等。伊豆学研究会編『伊豆大事典~紙上博物館~』は当法人の原点。現在、東京新聞の応援をいただき、隔週日曜日「伊豆学」のコーナーを執筆。コミュニティFMでも伊豆を広報中。いろいろな形で伊豆の魅力を発信している。

文化芸術の総合相談窓口

ふじのくに文化情報への現在の登録件数

文化団体
275
アーティスト
73
文化施設
203
個人
72

登録はこちら

ご利用ガイド

  • グランシップ
  • アトリエふじのくに
  • ふじのくにささえるチカラ
  • ふじのくに文化資源データベース
  • しずおかイーブックス

ふじのくに文化情報への登録はこちらから

静岡県文化情報総合サイト「ふじのくに文化情報」に、ご登録いただきますと、様々な形式での情報発信が可能となります。
詳しくはご利用ガイドをご覧ください。